輩出

October 8, 2018

 

「合格者を多数輩出!」という文言、いろいろな塾の広告で見かけますね。でも、これは言葉の使い方を誤っているのです。

「輩出」とは「人を出す」ことではありません。「人が出る」ことなのです。ですから本当は「合格者‘が’多数輩出!」と書くべきなのですね。ところが、同音異義語に「排出」というのがあって、これが「出す」という意味なので、混同してしまって、ついに誤用が定着してしまったというわけです。

 そういえば、かつて勤務していた塾で、保護者あての案内書を作ったとき、冒頭に「保護者各位」と書いたら、「『各位』と呼び捨てするのは失礼。きちんと『各位様』と書きなさい。」と言われたことがあります。「各位」は敬語だと主張しても、呼び捨てだと受け取る保護者がいるかもしれないから書き直せと言われました。「ああ、こうやって言葉の使い方は揺れていくのか」と思った瞬間でした。

 いまや「ら抜き言葉」を許容する人が多数派だということです。揺れ動く言葉の使い方にどう対処すべきか、国語教師にとっての課題でもあります。

 

 写真は「青空とコスモス」です。

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